【How to 洗濯①】洗濯マークとは?衣類タグの見方と基本の分類を分かりやすく解説します


服を洗おうとして、タグに並んだ三角や四角のマークを見て迷ったことはありませんか。「洗濯機に入れていい?」「乾燥機も使える?」という疑問は、洗濯表示を順に読むことで整理できます。

How to 洗濯の第1回は、洗濯マークの意味と、衣類を洗う前に知っておきたい基本を紹介します。まずは記号をすべて暗記するより、何を確認するためのマークなのかをつかみましょう。

目次

洗濯マーク(洗濯表示)とは?確認する理由

洗濯マークは、衣類の洗い方、漂白、乾燥、アイロン、クリーニングの条件を示す記号です。一般に「洗濯表示」と呼ばれ、洗う場面だけでなく、乾かして仕上げるまでのお手入れに役立ちます。

同じように見える服でも、生地や加工、装飾などによって適した扱い方は異なります。いつもの洗い方が合わなければ、縮みや色落ち、型崩れにつながることがあります。素材名だけで判断せず、服ごとの表示を確かめることが大切です。

表示は「ここまでできる」という上限

現在の洗濯表示で覚えておきたいのは、温度や処理の強さの上限を示しているということです。例えば、洗濯おけの中に「40」とあれば、洗濯液の温度は40℃以下にします。必ず40℃に温めるという指示ではありません。

ただし、温度だけを守ればよいわけではありません。洗い方の強さや乾燥方法なども組み合わせて確認し、表示より強い処理や高い温度でのお手入れは避けましょう。

古い服と新しい服で、記号が違うことも

日本の洗濯表示は2016年12月に国際規格に合わせた体系へ変わり、2024年8月20日にも一部が改正されました。2024年の改正では、30℃を上限とする手洗いなどの記号が加わり、アイロンの温度条件も見直されています。

長く着ている服では以前の表示が使われている場合があります。古い表示を現在の記号と同じ意味だと決めつけず、対応する資料で確かめてください。この記事は、2026年10月27日に確認した消費者庁の現行案内を基にしています。

洗濯表示はどこにある?衣類タグの探し方

まず、衣類の内側にある品質表示タグを探しましょう。トップスなら脇の縫い目付近、ボトムスならウエストの内側などが探す手がかりになります。取り付け位置は製品によって異なるため、見つからないときは内側を順に確認してください。

素材の混用率やサイズの表示と、洗濯表示が別のタグになっている場合もあります。重なったタグや裏面も見て、記号の近くにある注意書きまで読みましょう。

タグを切ってしまったり、文字が消えて読めなかったりするときは、似た服の表示で代用せず、メーカーや購入店にお手入れ方法を問い合わせると安心です。

基本の5分類を知ろう

洗濯表示の基本は、洗濯・漂白・乾燥・アイロン・クリーニングの5分類です。乾燥とクリーニングはさらに分かれるため、タグに並ぶ記号が必ず5個になるわけではありません。

1.洗濯:洗濯おけの形

家庭で水を使って洗えるか、洗濯機と手洗いのどちらに対応するか、温度や強さの条件を確認します。数字や下線、手の形などとの組み合わせを読みます。おけに×印が重なっていれば、家庭での洗濯はできません。

2.漂白:三角形

漂白剤を使えるか、使う場合はどの種類に対応するかを示します。塩素系と酸素系の両方が使える表示、酸素系のみ使える表示、漂白できない表示があります。「酸素系なら、どの服にも使える」ということではありません。衣類の表示と漂白剤の使用説明の両方を確かめてください。

3.乾燥:四角形

乾燥は「タンブル乾燥」と「自然乾燥」を分けて見ます。

  • タンブル乾燥:衣類を回転させながら機械で乾かす方法。四角の中に円がある記号で、使用できるかや温度条件を確認します。
  • 自然乾燥:つり干しや平干しなど、干して乾かす方法。四角の中の線で、干し方や日陰干しなどを確認します。

洗濯機で洗える服でも、タンブル乾燥までできるとは限りません。洗濯から乾燥まで続けて運転する前に、乾燥の表示も確かめましょう。

4.アイロン:アイロンの形

アイロンを使えるか、使う場合の温度条件などを示します。中の点の数に加えて、スチームに関する表示や「あて布使用」などの注意書きも確認します。特に以前の表示と現在の表示では温度条件が異なるため、昔覚えた温度だけで判断しないようにしましょう。

5.クリーニング:円形

クリーニング店などで行う専門的なお手入れの表示です。「ドライクリーニング」は有機溶剤を用いる方法、「ウエットクリーニング」は専門的な技術や設備を使って水洗いし、仕上げまで行う方法です。

円の中にWがあるからといって、家庭で水洗いできるわけではありません。家庭で洗えるかどうかは洗濯おけの記号で判断します。家庭洗濯ができない服は、クリーニング店でタグを見てもらい、適切な方法を相談しましょう。

数字・点・線・×印の読み方の基本

基本の形が分かったら、その中や下に付く印を見ます。似た印でも、どの記号のどこに付いているかで意味が変わります。

数字は洗濯液の上限温度

おけの中の「30」「40」などは、洗濯液の温度の上限です。例えば「30」なら30℃以下で洗います。洗濯時間や洗える回数を示す数字ではありません。

点は乾燥やアイロンの温度条件

タンブル乾燥やアイロンの記号にある点は、温度条件を表します。同じ種類の記号では、点が多いほど高い温度に対応します。ただし、乾燥機の点とアイロンの点では温度が異なるため、「点1個は何℃」と共通で覚えないようにしましょう。

下の線と、中の線を区別する

洗濯おけの下にある線は、洗う強さの条件です。線が1本なら弱い処理、2本なら非常に弱い処理を示します。例えば「40」のおけの下に1本線があれば、40℃以下で弱い洗濯処理ができるという意味です。

一方、自然乾燥の四角の中にある線は、干し方を表します。縦線はつり干し、横線は平干しを示し、2本線は脱水しない干し方を表します。斜めの線が加わると日陰干しです。三角形の中の斜線も漂白剤の種類に関する表示なので、線をすべて「弱くする」という意味で読まないことがポイントです。

×印は、その処理ができないという意味

×印は、重なっている記号の処理が禁止されていることを示します。例えば、タンブル乾燥の記号に×があれば、タンブル乾燥はできません。しかし、それだけで家庭での洗濯も禁止されるわけではありません。洗濯・漂白・乾燥などを、それぞれ確認してください。

記号の正確な形は、記事末尾の消費者庁の資料で、実際のタグと見比べて確認できます。

洗う前の確認から、お手入れ方法を選ぶまで

洗濯の前は、次の順番で確認すると判断しやすくなります。

  1. タグ全体と注意書きを読む:記号だけでなく、洗濯ネットや裏返しなどの指定も確認します。
  2. 家庭で洗えるかを確かめる:洗濯おけの記号を見て、洗濯機・手洗い・家庭洗濯不可を確認します。
  3. 温度と洗い方を選ぶ:数字や下線に対応する洗い方を、洗濯機の取扱説明書と照らし合わせて選びます。
  4. 乾かし方と仕上げまで決める:タンブル乾燥の可否、干し方、アイロンの条件を確認します。
  5. 洗剤などの使用説明を確認する:使える素材や用途、使用量を確認し、衣類に合うものを選びます。

洗濯機に「手洗い」「ドライ」といった名前のコースがあっても、名称だけで衣類への適合を判断しないことが大切です。洗濯機の「ドライ」コースと、専門店のドライクリーニングは同じ処理ではありません。

洗剤を変えるだけで、家庭洗濯ができない服を洗えるようになるわけでもありません。衣類の表示を先に確認し、その条件に合う製品や方法を選びましょう。

まとめ:表示を確認する習慣をつけよう

洗濯マークは、大切な衣類のお手入れ方法を選ぶための手がかりです。まずは5つの基本分類、温度や強さの上限、×印の意味を押さえると、タグから必要な情報を読み取りやすくなります。

洗い方だけでなく、乾かし方と仕上げ方まで確認すること。そして、記号のそばの注意書きも読むこと。この2つを、次の洗濯から習慣にしてみてください。

この連載では、洗濯・漂白・乾燥などのグループごとに、読み方をさらに詳しく紹介していく予定です。第1回では、手元の服のタグを見ながら、どの記号が何の工程を示しているのかを確かめてみましょう。

参考情報・出典

情報確認日:2026年10月27日。個々の衣類のお手入れでは、製品に付いている表示と注意書きを優先してください。